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『777 トリプルセブン』伊坂幸太郎のあらすじ・感想【殺し屋】

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『777 トリプルセブン』がおすすめの人

殺し屋シリーズが好き
ユーモアのある作品が好き
自分は運が無いと思っている

今回は伊坂幸太郎さんの『777 トリプルセブン』をあらすじ・見どころ・感想を紹介します。

ひとことで言うなら、ことごとく運のない殺し屋がホテルからの脱出を目指す物語!

ネタバレなしで紹介するので、安心して読み進めてみてください。

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『777 トリプルセブン』のあらすじ・登場人物

舞台高級ホテル
時代現代

登場人物

  • 七尾(天道虫):とにかく運がない殺し屋
  • 紙野結花:一度見たものを忘れない。裏社会の男・乾に追われている。
  • ココ:紙野の逃走を手助けする。
  • 布(マクラとモウフ):シーツを武器にする二人組の殺し屋
  • 六人組:エド・センゴク・アスカ・ナラ・カマクラ・ヘイアンの六人組の殺し屋
  • 高良(コーラ)と奏田(ソーダ):二人組の殺し屋。
  • 蓬実篤(よもぎさねあつ):政治家。ホテルで食事をしている。

 

やることなすことうまくいかない殺し屋・七尾。今回の任務は、高級ホテルの一室に荷物を届けるだけの「簡単で安全な仕事」のはずだった。

しかし部屋を訪ねると、突然男に襲われ……。反射的に攻撃をよけると、男はテーブルに頭を打って死んでしまった。

 

今回も「簡単な仕事」ではなくなってしまった七尾は、さらなる不運から逃れるために部屋をあとにすることに。

エレベーターでロビーに下り、ドアを開けて外に出る。たったそれだけのことだったのに……。七尾はエレベーターで、因縁の相手・奏田に遭遇してしまう。

 

一方その頃、1914号室では、裏社会の男・乾から追われる紙野結花と、逃走のスペシャリスト・ココが今後の計画を立てていた。監視カメラをハッキングしたココは、六人組の殺し屋がホテルに潜入していることに気付き……。

 

それぞれの思惑でホテルからの脱出を企てる七尾と紙野。そこに集まってくる個性豊かな殺し屋たち。

はたして二人は、無事にホテルを脱出できるのか――。

 

 

『777 トリプルセブン』の見どころ・キーワード

見どころ・キーワード

殺し屋シリーズ

『777 トリプルセブン』は、殺し屋シリーズの第四作目です。

  1. グラスホッパー
  2. マリアビートル
  3. AX アックス
  4. 777 トリプルセブン

これまでの殺し屋シリーズは、物語のつながりがほとんどなく、小ネタ程度に過去作の登場人物の名前が描かれる程度でした。

しかし今作は、『マリアビートル』に登場した七尾が主人公となります。なので、できれば『マリアビートル』だけでも読んでおくのがおすすめです!

『777 トリプルセブン』だけでも楽しめますが、過去作も読んでおくことで七尾の心境の変化など、より深く楽しめます!

 

殺し屋シリーズについては、こちらの記事でくわしく紹介しているので参考にしてみてください。

殺し屋シリーズアイキャッチ
殺し屋シリーズを読む順番は?結論:刊行順がベスト【伊坂幸太郎】

続きを見る

 

伊坂幸太郎ならではの群像劇

伊坂幸太郎さんといえば、さまざまな人物の視点から物語が展開される群像劇をイメージする方も多いのではないでしょうか。

今作『777 トリプルセブン』も、伊坂幸太郎さんならではのテンポの良い群像劇形式で描かれています。

 

  • 七尾
  • 紙野
  • 六人
リキ
今回は5つの視点!

 

『777 トリプルセブン』の感想

感想

読みやすさ★★★★★
驚き★★★★
結末のスッキリ度★★★★
人物の魅力★★★★★
文章の美しさ★★★★
テーマ性
メッセージ性
★★★
難解度★★★
個人的な理解度★★★★
おすすめ度★★★★

 

『殺し屋』シリーズと聞くと、ハードボイルドだったり、グロテスクだったり、ダーティーな雰囲気を想像しませんか?

リキ
僕も『グラスホッパー』を読むまではそうでした

ですが、このシリーズは「殺し」にそれほど焦点が当たっていません。「殺し屋」の視点で進むので、死は日常であって、特別なことではないんですよね。なのでグロテスクな描写もほぼなく、あっという間に人が死にます。

 

じゃあどこに魅力があるのかというと、登場人物たちのユーモアのある会話や、そこからうかがえる人間模様ではないでしょうか。

今作でいえば、とにかく運の悪い七尾の自虐的な発言には、ついつい笑ってしまいます。(足元に死体があるような状況なのに、クスってしちゃう)

どうせ不運なことが起こるからと先回りして対処しているのに、それでもうまくいかない七尾には可愛げすら感じます。

 

そう、可愛げなんです。「殺し屋」という圧倒的な悪を通して、人間ならではの可愛げが見えてくることが殺し屋シリーズの魅力だと思います。

 

このシリーズを読んでいると、殺し屋たちのそれぞれの魅力を探している自分に気づくんです。そして、その視点で身近な人たちを見たら、もっと人間を好きになれるんじゃないかと気づく。

だって、悪でしかない「殺し屋」に魅力があるんだから、嫌味をいってくる上司にだって、態度の悪い店員さんにだって、なにか魅力があるはずじゃん!

 

『777 トリプルセブン』と伊坂幸太郎さんの基本情報

777 トリプルセブン 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎さんのプロフィール

生年月日1971年5月25日(52歳)
デビュー作『オーデュボンの祈り』(2000年)
受賞作『逆ソクラテス』第33回柴田錬三郎賞
『アヒルと鴨のコインロッカー』第25回吉川英治文学新人賞など

『777 トリプルセブン』のあらすじ・感想:まとめ

今回は伊坂幸太郎さんの『777 トリプルセブン』をあらすじ・見どころ・感想を紹介しました。

リキ
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  • この記事を書いた人

りき

年間150冊読むミステリーが好きな20代男です。 Instagramを中心に好きな本を紹介しています! ありがたいことに3,000人以上の方にフォローしていただいています。もし良ければ覗いてみてください!

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